株式配当 最高の6.9兆円

株式配当 最高の6.9兆円

株式配当 最高の6.9兆円 前期 2社に1社増復配

上場企業が稼ぎ出した利益を株主に手厚く配分する
姿勢を強めている。2014年3月期は株式の配当の
総額が前の期から2割増えて6兆9000億円となり、
6年ぶりに過去最高を更新した。収益拡大を背景に、
配当を増やしたか復配した企業は2社に1社にのぼる。
今期もこの流れは続きそうで、賃上げの動きも
相まって家計に恩恵を及ぼしそうだ。
日本経済新聞2014年5月27日1面より

株式配当は、企業の最終的な収益を株主に
還元するための仕組みで、株式を保有する
投資家は定期的に配当金を受け取ることが
できます。この株式配当が過去最高を記録し、
個人投資家にも恩恵が表れているという記事です。

仮に配当利回りが2.0%であれば、100万円の
株式の保有に対して2万円の配当を受け取れる
ことになり、年間2%の利息と考えれば、
無視できない存在です(配当には税金がかかり
ますので、実際の取得金額はこれより低くなります)。

しかしながら問題は、この「家計への恩恵」は
株式を保有している家計であり、多くの国民が
株式投資に無関心で、株式の購入を行って
いなければ、全く関係のない話題です。

また、株式の配当がある、あるいは増加していると
いう理由だけで株式を購入したり、保有する
理由にはなりません。なぜなら、保有している
株の価格が下がれば、資産価値は下落し、配当を
上回る資産価値の下落があれば、それはマイナスでしか
ないからです。

株価とは、企業の収益の上昇率によって変動する
性質を持ちますので、企業が利益を上げている
証である株式配当が高いことや増加していることは
好感できることです。その基礎知識を前提とした
上で、株価の動きについての知識を得ることができれば、
株価の上昇で資産価値を増やしながら、なおかつ
配当をいただくという、二重の資産増加を期待
することができます。資産形成に際し、株式投資を
どのように位置づけ、利用するのか。株式配当が
過去最高を更新する今は、しっかりと考えられる
チャンスなのです。

200移動平均の節目突破

200移動平均の節目突破

200日移動平均の節目突破 円に先高観「警戒指数」も高水準

外国為替市場で円相場の先高観が強まってきた。
21日には日銀の追加金融緩和がさらに後退した
ことを手掛かりに、心理的な節目とされる200日
移動平均線の1ドル=101円20銭を上回って円高・
ドル安が進んだ。通貨オプション取引では円高に
備えた取引の需要が高まってきたことを反映して、
円高への警戒感を示す指標が2ヵ月振りの高水準と
なった。
日本経済新聞2014年5月22日より

この日は、2面にも
「円、100円台に一時急伸 早期緩和の期待後退」
という記事があり、これらの記事を読むと、
あたかも今後円高の動きが続くことが
既定路線かのような印象を受けます。

これは5月21日に為替市場で米ドル/円が一時100円台に
急落したことを受けての報道ですが、その後、再び
米ドル/円は上昇し、このコラムを書いている5月26日
現在101円台後半をつけており、紙面で円高への
喚起を行った時点から、徐々に円安に動いていることが
分かります。

メディアの報道は、事実をうけて人の気持ちが
最も強くなるポイントにおいて登場する可能性を
持っており、メディアでの報道のタイミングと
その後の値動きの相関性をしっかりと確認し、
1つの分析データとして蓄積すれば、メディアの
報道から値動きの将来性を検討することが
可能になります。

日本企業 最高益への挑戦 下

日本企業 最高益への挑戦 下

日本企業 最高益への挑戦 下 抑制から一転 積極投資に

2015年3月期に最高益に挑む日本企業。すでに手元資金は
前期で約75兆に積み上がり最高を更新した。純利益の
4年分にあたる巨額の現金を持つことはデフレ下では
安心だったかもしれないが、脱デフレで資産価値が
上昇する局面では収益機会を逃すおそれがある。資金の
有効活用が最高益を支える条件になる。
日本経済新聞2014年5月26日1面より

国内の各大手企業はこれまでのリストラや抑制から一転、
積極投資に転じてきており、設備投資が活発になって
いるようです。これは、さらなる成長を求めての積極投資で
あり、その道筋はまだ始まったばかりです。抑制から
積極投資に変わるのは、経済サイクルの正常な流れであり、
このサイクルは、何らかの強力な阻害要因がなければ、
ある一定期間継続すると考えられます。

積極投資が収益増加や最高益の拡大という結果に
つながれば、さらに投資が続き、サイクルは
伸びを続けます。積極性を持ち始めた日本企業の
最高益更新は、大きなターニングポイントを迎えます。

日本企業 最高益への挑戦 上

日本企業 最高益への挑戦 上

日本企業 最高益への挑戦 上 デフレが育てた競争力

日本の企業収益が未踏の領域に入る。2015年3月期は
経常利益が2%増え7年ぶりの最高益をうかがう。
前期あった円安効果が消え、消費増税の影響も
警戒されるため現時点の予想増益率は控えめだが、
経営者の胸には期するものがある。デフレ下で
鍛えた「強い製品」が世界で活躍し利益を伸ばす見通しだ。
日本経済新聞2014年5月25日1面より

日本経済の復活を象徴している自動車業界の利益は、
大手7社で上場企業全体の約2割と大きなシェアを占め、
そのうちの大手4社は、円安効果が消える今期も
最高益を予想しており、収益構造そのものが強くなって
きているようです。

こうした高収益企業の共通点は、「世界で戦える製品に
代表される新しい価値をつくっていること」(一橋大の
楠教授)と記事中にあります。

リーマンショックから円高、デフレという逆風の
経済環境を、我が身を鍛えながらくぐり抜けてきた
日本企業が、耐える強さとともに新しい価値を生み出す
攻める強さを持ち始めたとしたら、ここ数年、明るさを
見出すことできなかった人の中に、思わぬ新しい風を
吹き込む可能性があります。

そして、それはここでも「新しい価値=革新(イノベーション)」で
あり、新しい価値が生まれる時、日本は全く新しいステージに
入ることになるかもしれません。

需要不足、大幅に縮小

需要不足、大幅に縮小

需要不足、大幅に縮小 金融危機前水準に 先行き不透明感も

日本経済のデフレ脱却が近いことを示す指標が
出てきた。内閣府が23日発表した需要と供給の差を
示す需給ギャップは1~3月にマイナス0.3%となり、
金融危機前の水準に戻った。ただ、駆け込み需要で
押し上げられた面もあり、先行きは不透明感もある。
日本経済新聞2014年5月24日3面より

需要に対して供給が多い場合、モノの価格は
下がることになり、長らく続いた日本のデフレを
促した一因は需要の不足でした。

最近の調査では、その需給ギャップが縮小を見せ、
日銀の試算では1~3月期にもプラスに転じる可能性が
高いと記事に書かれています。

このまま需給ギャップが改善傾向を示し続ければ、
それはすなわちデフレ解消につながり、日本の
経済環境が明るくなることを意味するものです。
実体経済の重要な1つの指標が改善を見せています。

ちらつくバブルの芽?

ちらつくバブルの芽?

ちらつくバブルの芽? 日米の名目成長率、長期金利上回る

バブルの足音か、財政再建への追い風か--。
日本、米国、ドイツで名目の経済成長率がそろって
長期金利を上回った。景気回復の勢いに比べて
長期金利が低すぎる状態で、過去の似た局面では
資産バブルにつながった例が目立つ。財政再建には
追い風だが、バブルが起こる前に安定成長に軟着陸
できるのか。日米欧の金融政策は微妙な局面を迎えている。
日本経済新聞2014年5月26日3面より

経済協力開発機構によると、1980年以降ほとんどの年で
名目成長率が長期金利(10年物国債利回り)を下回って
きたのに対して、米国とドイツは2010年、日本は2013年
から名目の国内総生産(GDP)成長率が長期金利を上回って
きたそうです。

歴史的に見て、名目成長率が長期金利を上回る逆転現象が
起こったのは、日本はバブル経済が最盛期だった88~90年。
米国ではITバブルの98~2000年、リーマンショック前の
03~06年、ドイツでも06~07年といずれも時期がバブルと
ぴたりと重なります。

これは成長率の上昇により資産価値が上昇するのに対して、
金利の上昇が抑えられているため、資金を借り入れて
資産を購入することで、利が生まれる原理に促される
ものであり、今後の成長率と金利、そして資産上昇の
関係が注目となります。

日本の成長率と長期金利の逆転は2013年が
スタートですので、問題はどこまでこの状況が
続くのかということです。日本と世界の
経済環境から目が離せない環境が成立しています。

高配当銘柄、株高けん引

高配当銘柄、株高けん引

「高配当銘柄、株高けん引」 REITも1年ぶり高値

「22日の東京株式市場で日経平均株価が前日比
 295円上昇し、ほぼ全面高の展開となった。
 幅広い銘柄が買われた中で目だったのは、
 配当が厚い銘柄を買う動きだ。上場不動産
 投資信託(REIT)も約1年ぶりの高値を付けた。
 相場の先行きにはなお不透明さも残り、
 投資家が高利回りを求める志向は続いている。
 こうした流れが相場のけん引役になっている。」
日本経済新聞2014年5月23日19面記事より

記事の中では、日経平均構成銘柄で配当利回りの
高い上位15銘柄の値動きを、日経平均株価の
4月14日終値(年初来安値)から5月22日終値の
上昇率と比較することで、傾向を分析しています。

15銘柄中9銘柄が、同期間の日経平均株価の上昇率3.1%を
上回っており、確かにこの期間では、高配当銘柄(15銘柄)は
日経平均株価をけん引しているといえます。

しかしながら、これはあくまでもわずか1カ月弱の
期間だけの傾向であり、配当狙いということになれば、
中間を含めた決算期を超えて保有する必要があり、
そのことを考慮にいれて、株価位置や時間帯などを
選択する必要があります。

また記事中のあおぞら銀行からみずほFGまでの
15銘柄のチャートを見ると、様々なトレンドや
パターンが確認でき、一様に買いに入ることは
できません。

このような記事を読むと、あたかもこの期間に
高配当銘柄を買うことが、投資精度を上げるかの
ような錯覚を起こしてしまいます。しかしながら、
高配当という条件や因子は、その会社や株に
投資を行なう際の、1つの条件に過ぎません。

もし投資家が採用している他の条件が、
全てネガティブであれば、高配当であったとしても
買うに値しないということはあるのです。

『メディアの記事やニュースに翻弄されるのではなく、
 それを確認し、傾向や動向を知った上で、なお
 「自分の投資」にどう反映させていくかを考える。』

これができてこそ、そのニュースは、
真に価値のあるニュースになるのです。
ニュースに翻弄されるのではなく、
ニュースを活かしていきましょう。

高配当も1つの魅力・条件に過ぎないのです。

膠着、相場転換の予兆

膠着、相場転換の予兆

「膠着、相場転換の予兆」郵政改革との05年との共通点

「株式相場でこう着感が強まっている。日経平均株価は
 2月以降、1万4000~1万5000円台で上げ下げが続き、
 方向感が定まらない。これといった材料が見当たらないまま、
 値動きも縮小基調だ。当面、こうした状況は続きそうとの
 見方が多い反面、10年前の相場との間に、共通点を
 見いだす向きもある。」
日本経済新聞2014年5月21日16面より

2014年5月20日の日経平均株価の終値は14,075円であり、
これは昨年2013年5月の下落以降、幾度となく
形成された価格であり、膠着感の強さを裏付ける
ものです。

また市場の各種の統計指標も、それを表すものとなっており、
記事の中では、日経225オプションの取り組み、
現物株の買いと売りの比率などが紹介されています。

また現在の状況と似た動きとして、2004年~05年当時の
値動きが紹介されています。

2004年~05年の日経平均株価を振り返ると、
2004年4月高値より三角保ち合いを形成、
同年12月に一旦保ち合い上放れを完成した後、
再び2005年4月と5月に上記三角保ち合いレンジの
値位置まで下落、その後2005年5月から
強烈なアップトレンドを形成しました。

これは、ラルフ・ネルソン・エリオット氏が、
「エリオット波動原理」の中で現した、
三角保ち合い後の値動きに符号するものであり、
このきっかけとなったのが、「当時の小泉純一郎
首相が郵政改革を打ち出し、海外投資家から
日本の変革の期待が高まった」と上記記事の
中に紹介があります。

テクニカルな環境と、市場のトーン、
そしてファンダメンタルが揃う時、
強いトレンドが形成され、良いトレードが可能に
なると言ったのは、スーパートレーダーの
マイケル・マーカス氏です。
(「マーケットの魔術師」 パンローリング社刊より)

この後、市場にどんな材料が現れるのか、
その時、相場はどのように動くのか。
それが「相場転換」となるのか、
注目が続きます。

信用買い残、株価の重荷

信用買い残、株価の重荷

「信用買い残、株価の重荷」 損益確保、決済日前に売り

「株式市場で、信用取引を巡る売買が相場の
 上値を重くしている。20日は日経平均株価が
 1週間ぶりに反発したものの、上げた場面では
 売りが膨らみ、小幅な上昇にとどまった。昨年
 末から今年初めにかけての相場上昇局面で
 信用取引で買った個人投資家などが、6カ月の
 決済期限を前に売りに回っているためだ。
 膠着相場の一因になっているとの見方も多い。」
日本経済新聞2014年5月21日17面記事より

信用取引の買い残と売り残の比率は、
「信用取り組み」と称して、株式投資の
目安に使われる指標です。

記事で紹介されているのは、上昇局面に
おいて信用買いを行った投資家が、
6カ月間保有を続け、決済期限までに
反対売買である「決済売り」を行うために、
上値が重くなっている可能性を紹介したものです。

しかし、これは相場環境の片側の面だけに
焦点を当てた情報に過ぎません。どんな情報にも
表と裏の面があります。

信用取り組みに関しては、「買い残」という数字と、
「売り残」という数字があり、上記記事では
「買い残」の動向について書いていますが、
「売り残」については書いていません。

また相場の値動きに関しても、「上昇局面」もあれば、
「下落局面」もあり、同じく上記記事は「上昇局面」を
想定した内容になっています。

上記記事を読んで、
「なるほど、上昇局面で信用買いを行なった投資家の
 ポジションが残っていて、6カ月経過した今、売り圧力が
 強くなっているかもしれない。」と考えることは、
問題ありません。

しかし、「だから相場が上昇しない」と決めつけることはできません。
なぜなら個別銘柄によっては、6カ月前に上昇局面で売り残が増えていった
可能性もあれば、6カ月前に下落局面で売り残が増えていった可能性も
あるからです。

つまり、個別の事例を確認した上で、値動きのシナリオや
想定を行っていく必要があります。「信用取り組み」は、
確かに重要な指標の1つですが、あくまでも1つの可能性であり、
その分析は多岐にわたります。そのことを踏まえた上で、
上記記事を参考にしたいものです。

経済成長7~8%へ(フィリピン)

経済成長7~8%へ(フィリピン)

「経済成長7~8%へ」フィリピン財務相 日本企業を誘致

『フィリピンのプリシマ財務相は20日、日本経済新聞
 記者と会見し、「インフラ整備に力を入れ、経済成長率を
 7~8%に高める」との考えを示した。日本企業を誘致する
 ために近く、投資家説明会を日本で開催する計画だ。』
日本経済新聞2014年5月21日7面より

フィリピンは「(1億人の)人口の半分が23歳以下と若い。」という
プリシマ財務相の言葉にあるように、人口構成が人口ボーナス期にあり、
それに後押しされるように、2013年の国内総生産(GDP)成長率が7.2%と
東南アジアトップの経済成長を誇っています。

東南アジアの成長国といえば、シンガポール、マレーシア、
インドネシア等の国々が近年勢いを誇っていましたが、着実に
新しい国の成長が始まっていることを物語っており、
それはこの「ワールドニュース」でも、何度も取り上げた
「人口動態」や「人口ボーナス期」と関連する内容なのです。

2013年の米国のGDP成長率が1.9%、日本のGDP成長率が名目で1.9%
実質で2.3%あることと比較すると、急成長を遂げている国、
それがフィリピンなのだと分かります。人口動態と経済成長は
十分な相関性を持って動いていますので、それらを注意深く
観察することにより、グローバルなチャンスを観る視野を
持つことができるのです。