年金運用 株式シフト

年金運用 株式シフト

「年金運用、株式シフト」信託銀大手4行 国内債券比率下げ

「大手信託銀行4行は、2014年度の企業年金
 の標準的な運用で株式の比率を高める。
 4社平均の国内・国外株式比率は58%と、
 13年度と比べて約4ポイントに上昇する。
 08年度以来6年ぶりの高水準となる。一方で
 国内債券は約31%と4ポイント近く比率を
 下げた。長期金利が低迷する一方で
 株式相場は景気回復を追い風に堅調なためだ。」
日本経済新聞2014年4月28日5面より

いつの時もこの手の報道はあるものですが、
この記事には、事実や傾向としての報告という
以外、何の意味もありません。

株式市場が堅調だから、年金の運用配分を
債券から株式へ移すというのは、個人投資家で
いうところのトレンドフォロー(流れにのる)
的な考えによるマネジメント(資金管理=配分)です。
しかし、資金配分を変えることだけで投資や
運用は完結しません。

このアイディアや行動は、出口戦略とその後の
確認・検証が一体となって初めて意味を持ちます。
国内大手信託4銀行はこれまで企業年金を
永続的に運用しており、その時々に運用配分を変え、
今に至っているはずなのです。その経時的な結果を
報告し、分析しない限り、年金運用が適切に行なわれて
いるかなど、論じることはできないのです。いつまで
経ってもその視点の報道がなされていないことは、
よほど運用に関する知識が欠落しているのか、
それとも意図的にその結果を隠したいのか、
どちらかと考えざるを得ません。

国内大手信託銀行に、本当に私たちの大切な企業年金の
運用を任せて良いのか、その検証の術を与えられることなく、
年金運用は続いていきます。世界第三位の経済大国として
国民、企業、政府がそれにふさわしいリテラシーを
蓄えたいものです。

日中、金融は急接近

日中、金融は急接近

「日中、金融は急接近」4大銀、日本で資金調達1兆円

「領土や歴史問題を巡って冷え込む日中関係。
 この数年、ヒトやモノの往来は増減を繰り返すが、
 お金の流れから見た日中関係は伸びが目立つ。
 中国本土系の四大銀行が日本国内で調達した
 預金残高はこの3年弱で3倍以上になり、昨年
 9月末時点で1兆円規模に膨らんだ。日中の
 現場で何が起きているのか。」
日本経済新聞4月28日3面より

中国の本土系の四大銀行が順調に日本での
信調達を拡大しているようです。その中身の
詳細は明らかにされないものの、「金融機関から
短期資金を調達している」という資料が
出ています。

国内生保などは日本の銀行と中国の金利差に
注目し、より金利の高い中国の銀行に
預けるケースがあるのです。これは至って
まっとうな運用の原理といえます。ただし、
運用にリスクはつきものですので、その
バランスを計りながら、中国の銀行の
資金調達が増えていることを意味します。

この記事において、金融の基本原理が
見えてきます。つまり、「金融は膨張を
目指し、より資金が増える方向へ資本が動く」
ということです。こうして世界の資本は、
その矛先を探し続け、動き続けます。

「金融は膨張を目指し、より資金が増える
 方向へ資本が動く」

これは1つの基本性質ですので、それを現実的な
性質、ファンダメンタルとして、私たちの
お金の流れの知識や力として、使いこなせる
ようになりましょう。

横並びから逆張りへ

横並びから逆張りへ

「横並びから逆張りへ」西武株が示す潮目の変化

『日経平均株価の方向感が見えない東京株式市場。」
 その陰で投資家の物色傾向は世界的に変わって
 きたようだ。その変化とは、「横並び」から
 「逆張り」への転換。再上場した西武ホール
 ディングス株の動きからも日本株の潮目の変化が
 読み取れる。』
(日本経済新聞2014年4月25日16面より)

株式市場での銘柄選定の傾向に関して、証券会社などで
高度な数学モデルを使った市場動向を定量分析し、
有効な投資戦略を構築する「クオンツ」と呼ばれる
人たちが、変化を感じ始めているようです。

その内容は、「世界市場において成長(グロース)株から
割安(バリュー)株に物色傾向が変わった。」というものです。
しかしながら、日本市場ではこの傾向が必ずしも正しくなく、
現在の株価上昇銘柄は、過去1年の低下傾向が強かった、
いわば逆張りの傾向だというのです。

この手の報道や記事が終始するのは、足元の傾向や減少、
投資戦略という名の銘柄を選ぶ理由であり、選らんだ銘柄や、
買った株を、その後、どのように扱い、どのような結果に
行き着いたかという出口戦略に触れられることはありません。

銘柄を選ぶ理由、買いのタイミングを選ぶ理由など、
はっきり言えば、どうでもよく、大切なことはその基準、
その理由で選んだ投資戦略や銘柄が、どのような
結果を招いたかという事実の検証なのです。

この記事を読んで、個人投資家が逆張りの銘柄を
物色しても、利益を上げることは難しいでしょう。
なぜなら、逆張りとは、下がっている銘柄を買う行為
ですので、そのまま下落を続ける銘柄を保有して
しまえば、たちまちその銘柄への対処が分からず、
利益も損失もいい加減にしか決められず、
最終的に損失を積み上げていきます。

投資において大切なことは、市場の動向や
環境もさることながら、「自分自身の投資戦略であり、
売買条件、理由、出口戦略なのです。

自分の投資戦略が「逆張り」であれば、全体の動向が
「横並び」でも、「逆張り」を行ないますし、逆に
自分の投資戦略が「横並び」であれば、全体の動向が
「逆なり」でも、「横並び」を行います。

最悪なケースは、自分の投資戦略が「逆張り」なのに、
全体の動向に振り回されて「横並び」になり、
自分の意図と反する行動を取ってしまうことです。

報道やニュースに触れる時、
自分の投資戦略や意図を明確に決めた上で、
その内容を評価し、参考にするようにしましょう。

自分の投資戦略や意図を明確にすれば、
それがあなたの「軸」になります。

海外長期マネー 日本株に

海外長期マネー 日本株に

「海外長期マネー 日本株に」大量保有報告 3倍超に急増

「長期投資を掲げる米欧の大手資産運用会社が
 日本株を買い増している。米運用大手キャピタル・
 グループが丸紅株の5%強を保有するなど、大株主に
 浮上する例が相次いでいる。年明けからヘッジファンド
 のような短期の投資家が売りに回り、株価は下げているが、
 今の水準を割安と判断する長期の投資家の買いが下支え
 している。資金が向かっているのは効率的に利益を稼げる企業。
 日本企業全体が収益力を高めていくことが今後のカギになる。」
(日本経済新聞2014年4月23日1面記事より)

今年に入り、ヘッジファンドを中心とした
海外の短期投資家は売りに回り、日経平均株価が
下げている一方で、長期方針の海外投資家が
買いに入っていることが、大量保有報告書で
確認されているようです。

選ばれた企業に共通するのは、資本を効率的に
使って高収益を上げている点で、いずれも
自己資本利益率(ROE)の高い企業です。

長期保有方針の投資家は、株価の下落局面で
買う傾向が高く、上昇局面においては
この投資家の買いの力は弱くなる傾向にあります。

一方で、株価の上昇局面で買いに入るのは、
短期志向の資金や投資家であり、株価が
上昇を辿るためには、それぞれの市場参加者が
行動を起こすことが必要です。

個人投資家においても、長期方針で
臨んでいるのか、短期方針で臨んで
いるのかによって、その視点や考え方、
着眼点は違ってくるものであり、それを
混同してしまえば、単に目先の動きや
材料に振り回されてしまうだけの結果に終わります。

海外ヘッジファンドや機関投資家は、
それぞれの運用方針や投資基準があって
動いており、その動きが単純に個人投資家に
影響を及ぼすわけではありません。

自分の運用方針と判断材料、
見るべきものを決めて、市場を見ることを
忘れないでください。

株、買い戻し主導鮮明

株、買い戻し主導鮮明

「株、買戻し主導鮮明」通信や証券「下げ業種」を中心に

「16日の日経平均株価は大幅続伸し、上げ幅は400円を超えた。
 米国株の持ち直しや中国の景気指標が市場予想を上回ったことで、
 投資家心理が改善した。ただ、相場の戻りを主導したのは通信や
 証券など直近の下げが大きかった業種や、空売り比率の高い銘柄が
 中心。売られすぎた銘柄の買い戻しの印象が強く、相場の本格的な
 出直りには自動車株などの主力株の復調がカギとの声が多い。」
(日本経済新聞2014年4月17日19面より)

「FX、個人が円売り」101円台半ばメド 円高進行抑える

「外国為替証拠金(FX)取引を手掛ける個人投資家が、
 円売り・ドル買いを膨らませている。東京金融取引所(金融取)
 での円の売越額は8日時点で2012年9月末以来の高水準となった。
 個人には円の先安観が根強く、1ドル=101円台半ばより円高・ドル安
 の水準では、FX取引を通じた円売りが円高進行を抑える要因となっている。」
(同じく19面より)

いずれの記事も、市場の動向を報じる内容と
なっているが、これらの記事から導き出される
投資戦略や戦術は皆無といってよい。

もし、これらの記事を自分自身の戦略や戦術に
反映させるとすれば、過去の事例や事象の
経験則や検証が存在してこそ有効になる。

新聞を読む個人投資家は、
あたかもこの記事から、相場の動向を
先読みしようとするが、これらはあくまでも
一部分の事実の解説であり。
ある一定部分は推論にすぎない。

他人の推論をあてにして投資戦略を
立てるのではなく、自分の推論の中に、
他人の推論や意見、コメントなどを
参考にするかどうかという視点を
持っていなければ、いつも記事に
振り回されることになる。

投資において、ブレは敗退につながりやすい。
報道やコメントが、一貫性を持つことは難しい。
なぜなら相場や未来は、思った通りには動かない
ものだからである。

報道やコメントを読む時、
大切なものは、そこにあなたの意思や意図、
戦略や戦術が存在することである。

そうでなければ、
この種の記事は、あなたにとって
投資をブレさせるノイズ=雑音になるだろう。

崩れた『株安=円高』

崩れた『株安=円高』

ヘッジファンド、姿勢に変化

「金融市場で日本株と円相場の連動性が薄れ始めた。
 昨年までは「株高=円安」「株安=円高」が日々の
 定石だったが最近はそうはならない日が目立つ。
 日銀の異次元金融緩和から1年余りがたち、投資家の
 勢力図に変化が出てきたことが背景にある。」
(日本経済新聞2014年4月15日5面記事より)

ここ数年は「株高=円安」が顕著な連動性を
見せていましたが、確かにここ最近の
相場では、その連動性が崩れつつあります。

その原因として、「グローバルマクロ」と呼ばれる
ヘッジファンドの変化が挙げられており、世界の金融情勢や
景気見通しに基づく大規模な資金移動の手法で
昨年、日本で株買い・円売りなどを組み合わせ、
相場形成を主導したとされています。

そのヘッジファンド、東京市場に対する関心が
薄らいでいる一方で、国内輸出企業が、今後の
円安継続を見越して、円高局面でドル買い/円売りを
進めることで、ドル円相場の下値が限定されていると
見られているようです。

いわゆる「実需のドル買い」と呼ばれる動きで、
市場のメインプレーヤーの変化が、価格変動の
変化を与えているようです。

同じ市場参加者である個人投資家は、
プレーヤーの変化を察知することには
疎いので、先入観(例えば、株安=円高)に
縛られることなく、自分が見ている市場の
価格の動きを判断することが必要です。

円安でも株価が上昇しなければ、
それは買いが入っていないことを意味するのです。

「円安だから、株価が上昇するだろう。」
という思考から脱却することも必要なのです。

投信マネー大転換

投信マネー大転換

「株式でいう配当にあたる分配金。全く分配をしない投信から
 毎月分配する投信まで様々だが、いつでも買える非上場の
 株式投信のうち、国内純資産残高で上位10ファンドは
 すべて毎月分配型だ。」
(日本経済新聞4月2日15面より)

投資信託は、身近な資産運用・投資商品として、
最も多くの投資家が利用し、多くの資金を
集めている商品です。

また同日の日経新聞の5面には、
「投信、12年ぶり首位交代」
米社債向け、「グロソブ」抜く

いずれも、市場が活発に動いており、
それだけ個人投資家や国民が金融市場や
投資商品への注目を続けていることが分かります。

つまり、熱を持っているのです。

投資信託に資金を投じる投資家は、
一般的に株式やFXで資産運用を行う
投資家に比べ、長期的な視野に立つ
ことが多く、投信市場が活性化していることは、
今後の市場動向を考えていく上で、
無視できない要因です。

上記両方の記事に目を通しても、
個人投資家が投資信託を購入する際に
必要な情報は、何ら網羅されていません。

これは、証券会社や銀行の
窓口で相談を受けたとしても同じです。

投資家にとって必要な情報とは、
具体的なリスクの情報です。

つまり、自分のお金が、
その投資信託を購入することにより、
いくら減る可能性があり、その上で、
いくら増える可能性があるのか、
という情報なのです。

投資信託を購入する際に、
資産運用イメージで、
毎月積み立てを行なうことにより、
資産の上昇曲線を見せられる人は
多いでしょう。

しかし、それはあくまでもある過程の
上に成り立ち、かつそれを迷うことなく、
続けられた時に得られる、いわば理想像です。

その理想像に辿り着く過程で、
どんなハードルが待っているのか、
どんなネガティブな可能性があるのかは、
新聞も販売会社も教えてくれません。

そして、投資信託は、
個人がその評価をする仕組みが
非常に難しい運用商品なのです。

カンタンにいえば、
「投資信託は、非常に難しい運用商品」なのです。

しかしながら、銀行にいけば、
奥の方の資産運用コーナーで、
高齢者の方が、熱心に投資信託の
説明に耳を傾けています。

そして、
「プロが運用するから」
「○○銀行さんが販売しているから」
「大手証券会社が販売しているから」
という、分かったような、分からないような
理由で大切な資金を投じます。

投資信託を買うことは、
株を買うことと何ら変わりません。

投資信託を買うことは、
FXトレードを行うことと
何ら変わりません。

株なんて危ない、
通貨先物なんてとんでもない。

そういう意識を持つ人が、
「投資信託なら安心」といって
購入することに、私は反対です。

投資信託の運用は、
株の売買と同じように、
FXのトレードと同じように、
勉強をする必要があるのです。

そうでなければ、
大切な資産・資金が減ります。

投資信託の運用で、資産を増やす。
そのための勉強をしましょう。

私は、投資信託の運用で
資産を増やすための話もします。

株主配分 5年ぶり高水準

株主配分 5年ぶり高水準

「業績の拡大を背景に、株主への利益配分を積み増す上場企業が増えている。2014年3月期の株主配当は総額6兆8,000億円と過去最高になる。」
(日本経済新聞より)

企業は収益を上げ、株主に還元することを1つの使命としており、最近の業績改善から積極的に株主への還元を行う実績が現れてきているようです。

企業の株価は、理論的に1株当たりの利益の増加に伴い株価が上昇するという性質を持っており、1株当たりの利益の増加や配当の増加は、株価にとって押し上げの力を発揮する可能性があります。

また株式投資を行なうにあたり、中長期の投資を目指す場合、決算期ごとの配当金は1つのインカムゲインとして位置づけることができ、投資の利益を担うものであり、
中長期投資を目指す投資家は、配当の大小、増減を銘柄選択の条件に加えることは必須の作業となります。

テクニカル分析や値位置から魅力的な2つの銘柄があった時に、それぞれの配当利回りが0(無配)であるのと、3%であるのとでは大きい違いが出ることになります。

また同じ記事の末尾に、「企業が稼ぐ利益の増加ペースに比べれば、株主配分の伸びは鈍い。利益額に対する株主配分比率は今期34%と、前期の50%から16ポイント低下する見通し。」とあります。

つまり、企業は株主に配分する以上に利益を上げ、手元資金として備蓄しており、
各企業はその資金の使い途についての決断を問われることになっていくのです。

企業も資金をより効率的に使う投資を迫られることになります。

企業が行う投資も、私たちが行う投資も本質は同じです。
つまり各企業が最も重視することは、資金管理=マネーマネジメントなのです。

それを理解し、適切に実践できる企業がさらに利益を拡大していくでしょう。

政府ファンド、日本株買い

政府ファンド、日本株買い

「海外の政府系ファンドが日本株投資を拡大している。
 世界最大級の政府系ファンド、ノルウェー政府年金
 基金はは昨年末で約3兆7千億円の日本株を保有し、
 1年前からほぼ倍増した。アベノミクスを機に日本企業の
 構造改革が進み、成長力が高まるとの期待から、中東や
 アジア諸国も日本株投資を増やしている。」
(日本経済新聞3月3日1面より)

アベノミクスの株価上昇と、日本企業の成長力、競争力、
財務基盤の安定を背景として、日本株に海外の資金が
流入していることは、言われていましたが、世界最大規模の
政府系ファンドであるノルウェー政府年金基金の具体的な
投資状況が明らかになり、明確な日本株買いの傾向が
確認されたようです。

その運用規模は80兆円と言われ、保有銘柄数は
1,284銘柄、東証の時価総額の1%に迫るという
驚きの内容です。

これを見て、単純に私たち個人投資家が
株を買えば良いというものではありません。

政府系ファンドの運用には、その目的と
リスク管理、運用方針があり、私たち
個人投資家も目的、リスク管理、運用方針を
明確に決めておく必要があります。

またこの報道内容は、昨年末の時点の内容であり、
ノルウェー政府系ファンドは着々と日本株買いを
進めてきたのです

世界が日本をどう評価し、市場がどのように
動いているのか。

その市場の動きの中で、
自分の資金をどんな目的でどう動かすのか?

それを常に考え続けて行けば、
その人自身の答えは必ず見つかります。

ファンドが買った、ファンドが売った。
機関投資家が買い始めた。
外国人投資家が、買い越しに転じた。

材料に振り回されるでのはなく、
自分の投資にどう反映させるのか、
どう判断するのか。

そんな風に世界の動きを
観察していきましょう。