信用買い残、株価の重荷

信用買い残、株価の重荷

「信用買い残、株価の重荷」 損益確保、決済日前に売り

「株式市場で、信用取引を巡る売買が相場の
 上値を重くしている。20日は日経平均株価が
 1週間ぶりに反発したものの、上げた場面では
 売りが膨らみ、小幅な上昇にとどまった。昨年
 末から今年初めにかけての相場上昇局面で
 信用取引で買った個人投資家などが、6カ月の
 決済期限を前に売りに回っているためだ。
 膠着相場の一因になっているとの見方も多い。」
日本経済新聞2014年5月21日17面記事より

信用取引の買い残と売り残の比率は、
「信用取り組み」と称して、株式投資の
目安に使われる指標です。

記事で紹介されているのは、上昇局面に
おいて信用買いを行った投資家が、
6カ月間保有を続け、決済期限までに
反対売買である「決済売り」を行うために、
上値が重くなっている可能性を紹介したものです。

しかし、これは相場環境の片側の面だけに
焦点を当てた情報に過ぎません。どんな情報にも
表と裏の面があります。

信用取り組みに関しては、「買い残」という数字と、
「売り残」という数字があり、上記記事では
「買い残」の動向について書いていますが、
「売り残」については書いていません。

また相場の値動きに関しても、「上昇局面」もあれば、
「下落局面」もあり、同じく上記記事は「上昇局面」を
想定した内容になっています。

上記記事を読んで、
「なるほど、上昇局面で信用買いを行なった投資家の
 ポジションが残っていて、6カ月経過した今、売り圧力が
 強くなっているかもしれない。」と考えることは、
問題ありません。

しかし、「だから相場が上昇しない」と決めつけることはできません。
なぜなら個別銘柄によっては、6カ月前に上昇局面で売り残が増えていった
可能性もあれば、6カ月前に下落局面で売り残が増えていった可能性も
あるからです。

つまり、個別の事例を確認した上で、値動きのシナリオや
想定を行っていく必要があります。「信用取り組み」は、
確かに重要な指標の1つですが、あくまでも1つの可能性であり、
その分析は多岐にわたります。そのことを踏まえた上で、
上記記事を参考にしたいものです。