松下誠の投資家を元気にするブログ

投資詐欺にひっかかりそうになりました

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おはようございます、松下です。


週明けの市場がオープンしています。
米国のデフォルトが回避された市場の値動きに注目しましょう。


投資という行為は、常に人を惹きつけるものであり、
それゆえ投資にまつわる詐欺も後を絶ちません。


ネットやメディアでは、数日に1回の割合で
何らかの投資詐欺が話題にのぼります。


今では、投資詐欺に関して、ひっかかることのないように、
厳しく戒める私ですが、かくいう私も20年前に投資詐欺に
ひっかかる寸前まで行きました。


今日は懐かしくも面白い、
私と投資詐欺のすれ違い、そして商品先物取引と
初めての出会いに関して話します。


時は1992年夏、日本で土地と株式のバブルがはじけて
3年後、まだその爪痕に日本中が気づいていない頃の話です。


当時私は大学を卒業したての新人社員として、
福岡県の久留米市の会社事務所で研修の日々を過ごしていました。


新卒の研修の身ですので、終業は17:30であり、
営業職で忙しい先輩たちは誰も相手にしてくれず、
一人の部屋に帰るだけの寂しい独身男性です。


そこにかかってくる1本の電話。
「こちら○○商品株式会社の△△と申しますが、
 松下さんでいらっしゃいますか?
 今日は、松下さんにぜひともご紹介したい商品があり、
 お電話させていただきました。」


電話の向こうには、20代とおぼしき女性営業員の声、
仕事が終わってもすることのない24歳の独身男性にとっては、
営業といえど若い女性と話ができるなら聞いてもいいかと
安易な気持ちでアポイントを受けました。


数時間後、待ちあわせの場所に表れたのは、
明らかに40代と思える男性営業マン、
「松下さんでいらっしゃいますか、本日はありがとうございます。」
という挨拶を聞きながら、


「何て俺はバカなんだ」と思っても
後のまつりです。
仕方なく、近くの喫茶店に入り、商品の紹介を
聞く羽目になります。


話を聞き始めると、何やら「商品先物取引」という
投資の話だと言います。


しかもこの時の○○商品株式会社は、

今でも存在する大手商社の系列会社だといいます。
(「だからうちは信用できます」ということなのでしょう)


その時紹介された投資は、「カカオ豆の先物取引」。


営業マンは言います。
「松下さん、カカオ豆というのはチョコレートの主原料で、
 国際的に取引されています。
 このカカオ豆の需要が一番高くなる時は、いつかご存知ですか?」


もちろん私は知りませんので、
「いいえ知りません。」と答えます。


「実は、12月のクリスマスに向けて需要が高くなり、
 それとともに価格が上昇します。
 それは、こちらの図を見ていただくと分かります。」
営業マンは、グラフを取り出して、私に見せます。


この時が、私にとって初めて価格チャートを見た、
その時でした。
これから9年後に先物取引を始めることになろうとは、
この時点で想像するはずもありません。


確かに彼の出した図を見ると、毎年12月にかけて
カカオの価格が上がっています。
このチャートを見ていたのは、1992年8月です。



営業マンは畳み掛けて言います。
今は8月ですので、例年ですとこのくらいに
位置していることになります。


つまり、これかから12月にかけてカカオの価格は
上昇していくと考えられ、今の時点でカカオを
買い付けていると、利益が上がることになります。
この仕組みは分かりますか?


一応数学好きの私でしたので、
そのくらいは想像できます。
何より、カカオの需要と供給の関係で
価格がそのように変化していることが面白かったので、
食い入るようにその図を見つめ、説明を聞き続けていました。


営業マンは続けて言います。
「私どもは、このような魅力的なカカオの先物取引を
 将来有望な松下様のような若い方にご紹介し、
 有利な投資対象として利益を上げていただくべく、
 ご紹介しております。
 この機会に松下様もぜひこの投資に参加し、
 将来的な利益を手にされてはいかがでしょうか。」
みたいな感じのクロージングを掛けてきます。


カカオ豆の価格変動と、そこにまつわる投資という
話は俄然楽しいものの、その投資にいくらの元本がかかるかも
分からないので、私は働き始めたばかりで投資の資金が
ありませんので無理ですと言うと、


お決まりのように、
「当社では、松下様のように前途有望な方へ、
 ご融資できる信販会社がございます。
 こちらを利用していただけましたら、
 松下様にご資金は不要ございます。」
と言ってきます。


それでも、さすがに借金して全く見も知らない
投資をする気にはなりませんでしたので、
喫茶店で2時間断り続けた挙句、
最後に営業マンが言います。


「今日は松下様の貴重なお時間をいただきましたので、
 最後にお電話で上司より、お礼のご挨拶を
 申し上げます。」


今から30年前のことですので、
当然携帯電話などは存在しません。
喫茶店にあったピンクの公衆電話で営業マンが

会社につなぎ、上司と呼ばれる人と話すことに。


上司と呼ばれる人は、一通りお礼らしき言葉を
言った後ですかさず、
「松下様、今日の商品のご紹介で何がご不満でしたでしょうか?」
と営業マンに変わり、クロージングを続けます。



ここから30分、延々電話で話し続けた後、
最後に私は
「もう話すことはないので、これで失礼します。」と
電話を営業マンに渡し、後ろも振り返らずに帰りました。


この電話の間、営業マンは私の隣で、
延々と10円玉を電話に入れ続けていました。


実はこの話には後日談があり、
カカオの先物市場というのは日本に存在せず、
あの時、あの会社が言っていたのは、
どこの取引だったのかというのは、今でも謎です。



しかし、それも1年半後くらいにはっきりしました。
その○○商品株式会社は、九州、中国地方の
新卒会社員ばかりを狙った投資詐欺として40億円近くを
集めて倒産しました。



そのニュースを見た時、
「あのまま契約したら、40億円の一部を担っていたのか・・・・・」
と少しゾッとしました。


しかし、今でも覚えていますが、
カカオの価格サイクルは非常に興味深いものでした。(笑)


この話は、最近になって思い出したものであり、
2001年に初めて灯油を買った頃には、まるで思い出しも
しませんでした。



私と商品先物の出会いは、実は取引を始める
9年も前のことであり、それは詐欺話でした。


そんな経験をしても、私は商品先物取引が好きで、
もちろん株式もFX]の取引も大好きです。
それは、自分でリスクを知り、その上で
利益を上げられると思うからこそやるものなのです。



1992年当時の私は、リスクも分からず、リターンも
分かりませんので、やったとすれば単に詐欺にひっかかって
いただけなのです。


いやー、詐欺にひっかからなくて良かったです。
かなりカカオの価格には興味をそそられました。
あそこでカカオの取引に手を出していたら、
今私はここに居なかったでしょう。

人生とは不思議です。(笑)

皆さんも、知りもしないものを知ったふりをして

投資を行なわないようにしましょう。



分からないものには手を出さない。

しっかり勉強して利益を上げましょうね。

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